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支羽様、このたびはご依頼ありがとうございます。
遅れてしまい申し訳ありません。
普段ブラックな作品を書かれるとのことは先に感想を書いたみなさまの記事でなんとなく知っていただけに、正直びくびくしながらURLを開きました(笑)
「その日、電化店にて」
http://readerxxxx.web.fc2.com/novel01/44-kal-denka.html
あらすじ
暗雲は現代を生きる侍ともいうべき時代の化石。一方5歳の幸菜は利発な現代っ子。
ある日電化店に行った暗雲は幸菜とはぐれてしまい、時代の洪水(電化店)の中をさまよいあるくのであった。世話を焼いているのはどっちだ!?
相変わらず勢いだけであらすじを書いてしまいましたが、この認識で間違ってないといいなあと思います。
まず暗雲という名前を見た瞬間、私が思ったのは「ママン、パピー、なんて名前を子供につけるの!?」ってことでした。そんな人生まで暗い雲がかかってしまいそうな名前をつけた両親を私だったら恨むかもしれません。幸菜ちゃんの名づけ親とのギャップがあんまりだ。
ところがそんな名前の持つ魔力にも負けることなく、暗雲は現代をひたむきに生きています。
最初「御座る」という言葉が読みにくく、せめて「ござる」か「ゴザル」なら読みやすいのになあ。「おじゃる」じゃちょっと時代が違うし。とか考えていました。でも「御座る」だから彼のやたら古めかしい感じが出ているのかもしれませんね。
暗雲の髪型はちょんまげなのかしら、それとも髪型だけは明治時代の侍のように普通なのかしら。いずれにせよ「若い」と描写にあるのにがっちがちに時代に乗り遅れた暗雲の様子がただただ、描かれていて、そんな彼が電化店の中に取り残されたときの恐怖ってすごいんじゃあないかと思うわけなんですが、彼が幸菜ちゃんを探して電化店の中を歩き回るのは見ていて面白かったです。
まずデジカメ置き場がわからない。エスカレーターの近くと言われてエスカレーターがわからない! うおおおい、どこからタイムスリップしてきたの!? と思わずにはいられないです。
ところが炊飯ジャーは普段から使うせいか知っていたみたいですね。炊飯ジャーでカステラを焼く暗雲を見てみたいです。
時代の古い暗雲のことだから脳内ではカステラではなく加須底羅(かすてら)とちゃんと漢字が出てくるんだろうなあ。それともかすていらだろうか。ちょっと古風な彼がお洒落に見えてくる、何この錯覚。でもカタカナの横文字はきっとほとんどわからないんだろうな。
もうここまで読めばわかるかもしれませんが、暗雲にときめきっぱなしでした。なんだこの可愛い男! って。でもやっぱり近くにこんな無知な奴がいると苛々して幸菜ちゃんのように優しくはできないんだわ。
ほとんど幸菜ちゃんに触れずに感想が終わろうとしています。
幸菜ちゃんは5歳とは思えないほど頭がいいです。たまにこういう利発な子がいますけど、よくできすぎた子を見ると大人は「将来が楽しみだ」と思うよりも「もうちょっと子供らしくてもいいのに」と子供らしさを求めがちですよね。完璧大人のエゴです。
そんな自分と比較して、5歳の少女に頼りっぱなしな暗雲はそれも大人としてどうなの!? って気がしなくもないんですが、まあたまにそういう大人もいますよね。そういう大人に「大人になれよ」と思うのは別にエゴじゃあないと思いたい。
などなどとつらつら書きました。
短いお話なのにこんなだらだらした感想を書いてよかったのでしょうか。
最後に誤字だけ指摘して終わりにしますね。
>失敬あがら場違いともいえるかも知れないが…案の定、彼はイマドキの言葉や道具について詳しくない。
失敬ながら、「な」だと思います。これは指摘してもいいはず。
思ったことはずばずば言っていいと言われたので、めいっぱい辛口にしてやろうと思いつつ、ぜんぜん違うことをだらだらと語っただけの感想になりました。
そんな私の愛ある感想支羽様に届け!
ご依頼ありがとうございました! とても面白かったです!
月島様、このたびはご依頼ありがとうございます。
ご依頼いただきました「パパのおよめさん」を本日拝読しました。
「パパのおよめさん」
http://lunatuki.com/text/papa/index.html
パパのおよめさんと言えば、娘が小さな頃に「あたし、パパのおよめさんになるの!」というお約束のフレーズがすぐに浮かんだわけなのですが、可愛らしい娘はいつしか他の男の元に嫁いでいってしまうんだぜ、かつてお前が自分の奥さんを貰ったときのように! とひとりでツッコミなんだかよくわからぬことを呟きつつ、さあこのお話はどんなお話なのかと読んだわけです。
あらすじ
勇人(はやと)は5歳になる亜衣(あい)と妻の美咲(みさき)と暮らすどこにでもいるサラリーマン。
会社では部下に冷たいけれども娘にはデレデレ。そんな勇人に美咲は「亜衣をそんなに甘やかさないで」と注意するのだが、ついつい優しいパパ役をしたくなる。
ある日会社から帰ってきた勇人は、美咲の鞄の中から男性モノのハンカチを見つける。とっさに浮気が頭をよぎって美咲を問い詰めるが、美咲の不満もついに爆発。
「そんなに亜衣が可愛いなら、亜衣をおよめさんにすればいいじゃない!」
そんなことを言わせたかったわけじゃあないだろう、勇人。
こんなあらすじでよろしかったでしょうか。
まずどこでも見かける光景かもしれませんが、勇人のこの奥さんに対しての無神経ぶりにしつけをやったことのある人ならば誰でも苛々します(笑)
あんたは会社のことをやっていればいいんだろうけど、家族ってのは会社のように割り切って考えられる問題じゃあないんだぜと私は美咲さんに感情移入。
すみません、会社で働いている人には会社で働いている人の苦労があると思うのですが、私の場合は家にいる時間が長いために家族関係は割り切って考えられないという気持ちが強くてこういう考えになりがちです。
勇人の言い分も頭ではわかるんですよね。会社に出てきてその髪形はなんだとか、お茶を配っている暇があったら仕事をしてほしいとか、何故に挙動不審な女が仕事場にいるんだとか、わかりたくないけれどもわかる。それって社会人として常識って考えられている部分です。
だけど人間は社会の一部だけれども社会人ってだけでなく家庭も友達も心もあるわけで、もちろんそれは勇人自身もそう。人間だから仕方がない、では社会は片付けられないけれども、だけど人間だから歯車のようには動けない。
文章の中には部下に厳しい勇人の姿しか描かれていませんが、きっと勇人自身もストレスにさらされる毎日の中でしっかり仕事をこなし、家族のため自分のためと考えてここまで成長してきたんだと思います。
丸くなるのが悪いはずがない! 大人になるのが悪いはずがない! だけど若かった頃の気持ちを忘れてないか、勇人。奥さんに初めて会ったときの気持ちとか、社会人一年目のがむしゃらだった頃とか、覚えているようで忘れて、いつの間にか今の自分の姿を正当化させるために他をしっかり見ていないんじゃあないのか。
上司のあまりきつくない、それでいて思いやりのある一言は勇人にとっても衝撃でしたが、私自身にとっても衝撃でした。
私たちは社会生活を送る上で、人を褒めたり、人に優しくしたりするよりも「これじゃあ駄目だ」とか「なっていない」とか、そういう風に責める形からスタートすることのなんと多いことでしょう。
それを考えると亜衣ちゃんに向ける勇人のやさしさがなんとなくオアシスのように感じます。
とはいえしつけという立場から考えたらそれではいけません。しっかりしつけなかった子供は社会に出てから苦労するからです。
などと、人様の家庭(作品)を見ながらしっかり感情移入してしまった私は、家庭のあり方や社会人としてのあり方、子供をしつけるってことはとても難しいんだとか、ママはママだけど妻でもあるのよ! とか、ともかく色々なことを考え、いや考えたというよりは感じながら、最後まで一気に読んでしまったわけです。
そんなに長いお話というわけでもないはずなのに、とても壮大なドラマを家庭の中に見た気がしました。
最後の亜衣ちゃんの台詞には、「やはり娘はそのフレーズを言わなくては」とニヤリとし、そしてそのあとに続く「あとでやるもん!」という言葉に、これは心してかからねばならないぞ、パピー。と勇人と美咲に心からエールを送ってしまいました。
心が温まるのとはちょっと違うけれども、家族ってなんだろうとか、色々考えるきっかけになり、なおかつ家庭のあたたかさというものに「これって当然じゃあないんだよね」と感謝せずにはいられない、結果的にはちょっと心が温まるハートフルなストーリーだと思いました。
とても面白かったです。
素敵なお話を読ませていただきありがとうございました!
恵陽様、このたびはご依頼いただきありがとうございました。
最近睡眠不足だったので少し落ち着くまで時間をいただいてしまいましたが、来客御礼を読んだらなぜか心がすっきりしてぐっすり眠れました。不思議(笑)
異世界に招待された男の子とうさんくさい中華口調のヒロインの淡く切なく、涙が出てくるようなストーリーでした。
いや、こう書くとシリアスなお話のような気にさせるんですけれども、主人公くんの気分になれば
淡く(これからの冒険に期待し)
切なく(人生の残酷さに打ち拉がれ)
涙が出てくるような(私は笑って涙が出ました)
お話でした。
さて、溜めもつくったところでハイテンションに感想をお届けしたいと思います。
恵陽様の素敵小説のアドレスはこちらです。
http://www.geocities.jp/keiyo_u/short/kyaku00.html
>この世界では机の引き出しや箪笥が異世界との通路になることもある。嫌な例を挙げれば公衆トイレだって異世界と通じたことがあると聞き及んでいる。
なんと。この短さで異世界トリップものをやってのけたのか。
私の心が弾みます。
思わず携帯の画面に前のめり。
>これは夢だ。絶対に夢だ。夢に違いない。夢じゃないのなら、アレだ。夢オチだ。
これは最初に異世界トリップした人間なら誰でも考える「なんだ夢か」というオチだと信じたい心境ですね。
>高二にもなってネコ型ロボットのアニメを欠かさず見てるから変な異世界願望が出ちまうんだ。まあ、あれは異世界じゃなくて未来だけど同じようなものだ。今度から毎週見るのはやめにして、二週に一度見ることにしよう。
なんか可愛い男の子だなあと思いました。
ある意味トリップしてきて正解だったんじゃあないの? とまで。私はひどいですね。
>神様仏様貧乏神様、誰でもいいから嘘だと言ってくれ。でも出来るなら貧乏神じゃなくて神様か仏様にお告げをもらいたい。
携帯で見ていたせいかもしれませんが、どこまで現実逃避が続くんだろうということが気になりました。
本題に入るのはいつだ? 焦らしてるんだな、私をじれじれさせてこの主人公くんは喜んでいるんだな! と都合よく解釈してさらに続きを読みます。
>……嘘じゃなかった。
パソコンであとで確認したところ、実はそんなに長いものでもなかったです。
彼の混乱が私に電波したのか、永遠のように長く感じた現実逃避は、美人な似非チャイナ少女に顔を覗き込まれて終わります。
とまあ、こんな感じで、異世界の冒険が始まるんだ! と思わせておいて、主人公くんにはとても残酷な現実が突き付けられます。
チャイナ少女のリーファちゃんは、好きな異性と両想いになるおまじないをかけました。
そしたら召喚された=リーファの好きな相手って僕!?
そんな淡い期待をぶち壊すように、彼女は笑顔で残酷なことを言います。
>「あいやー、我好きな人の名前なんて恥ずかしくて書けないあるよ。だから別のを書いたある。我の店お客さん少ないある。だから『客』って書いたあるよ」
ここまでは私、ランダムに選ばれたお客様なのだと思っていました。
主人公くんの苗字が「客」だなんて全然思っていませんでした!
この理不尽すぎる異世界召喚。私は笑いました、涙が出るほど笑いました。
召喚された理由がわかるまでにスクロールバーで半分を超えたあたりまでくるのですが、ここまで溜めに溜めておいて、これだけ盛大に裏切られるといっそすがすがしいとまで感じます。
客くんもきっとこれから始まる冒険とかに期待していたと思うんですよ。猫型ロボットを欠かさず見る子ですもの、きっと混乱しながらも内心淡い期待を抱いていたに違いありません。
それを突き落とすような現実。異世界召喚なのにあんまりだ。
いやー笑った。
手前が長かったのに、店にあるものを買ったらあっさり返してくれるというこのお手軽さもとてもおいしいです。
何のために召喚されたんだろうと思わずにはいられない。世の中の苦ずっぱさを味あわされて最高です。
そして帰った彼を待っていたのは先生のどやす声。ひどい、あんまりだ。
そして極めつけが彼女のメッセージカードに書かれた「また来るよろし」という可愛い走り書き。
>僕はその紙をびりびりと半分に破ると、窓から外に投げ捨てた。
>二度と行くものか!
同感! もう二度とあの異世界に行きたくない。(笑)
最初は入りづらいかとすら思えたストーリーなのに、最後の瞬間には主人公と同じ気持ちになっていたという罠。巧妙な罠でした。
思わず感想もいつもの1.5倍くらいハイテンションな内容になってしまったのですが、とても面白く拝読させていただきました。
これは書いていて楽しかったんだろうなーという気持ちがびんびんに伝わってきて、それがまた心地いい。
どうぞこれからも執筆活動に励んでくださいませ。
このたびは面白いお話を拝読させていただきありがとうございました。
またのご利用をお待ちしております!
海野様、このたびはご依頼ありがとうございます。
喜んで読ませていただきました。
海野様のサイトはこちら。
http://mamizu009.hp.infoseek.co.jp/
「BOTTLE UP!」のページはこちらです。
http://mamizu009.hp.infoseek.co.jp/bottlemain2.html
あらすじ
掃除の途中、おじいちゃんの魔法のオーブを見つけたリベラルは、冒険したくてたまらなくなった。冒険留学の手続きをして、いざ冒険スタート!
魔法を授ける町「ポルトツ」に向かう途中、海で知り合った女の子。彼女は国を滅ぼす何かと戦う使命をもっていた。
「なんとしても、魔法を手に入れたい」
そう考えるふたりの少年少女、そしてそれを色彩る様々な仲間たちの旅の……序章?
中辛でいいとのことですので、中辛くらいを目指したいと思います。
三十八話まで読ませていただいたのですが、とりあえず魔法を手に入れてひと段落のあたりまでですね。
まだ悪い魔法使いとも遭遇していないし、たぶん第一章にあたる部分なんじゃあと勝手に判断しました。
レトロなRPGを想像させられる作品です。頭の中でFFやドラクエのBGMが流れていました。ファミコン時代のあのひとつしか音源がない、あのメロディです。
基本の展開は「○○へ行くのじゃ」「△△というアイテムを手に入れてくるのじゃ」が基本です。
じゃが付くのはてきとうな私のレトロ冒険へのイメージですが。
そこまで行くのにモンスターを倒して、宿屋に泊まって、道具屋で道具を買う。仲間たちと出会い、新たな冒険があり、ラスボスがいて……やっぱり古きよき時代のRPGを思い出します。
主人公たちも特にあくの強い性格の人がいるわけではないのですが、長く冒険を続けていくうちに少しずつ打ち解けていくんじゃあないかなって感じがしました。まだみんな、少しぎこちないのかなあって。
途中で仲間になった呪われたアルや、船頭のプロキオンもどこまでいっしょに行動してくれるのかはわかりませんが、とても気になる人たちです。
ちなみに私、プロキオンが好きです。なんだか陽に焼けたさわやかマッチョなお兄さんを想像してしまいました。
瓶に願い事を書いて海に放り込むと、人生に一度だけ魔法を授けてもらえるチャンス! というその発想も斬新だと思います。オーブがないと魔法が使えない、またオーブが砂になるともう魔法は終わりというのもなんだか面白いなあって。
普通一度魔法を覚えると、精神力とかの制限はあったとしても一生使えるものだというイメージがあったので、ここらへんの発想は見習いたいところです。
さて、中辛とのことですので、一部の問題点などをあげさせていただきます。
まずレイアウトの見難さとリンク切れのひどさが一番の問題点です。ええ、小説に問題はあまりありませんでした。ただ読んでる最中に何度もぶち切れる感があって、あれ? あれ? とリンクを探したりしなければならず、困りました。
けっこうな量があったので「ここリンクはずれていたよー」と報告するのも難しいくらいです。
一度全部のリンクをチェックなさることをオススメします。現在アンケートをとってらっしゃるみたいですが、そのとき一番人気のあるレイアウトになさるといいかもしれませんね。
私はボトルに魔法を詰めるあたりぐらいからのレイアウトが一番見やすいと感じましたが、個人的な好みとしてはセンタリングされた13~ぐらいからのレイアウトほうが好きかもしれません。
お話自体へ少しだけ突っ込みを。途中から「少しスムーズに進みすぎじゃない?」と思いました。
それともこれ自体が魔法使いの罠だったり、リベラルたちが選ばれし勇者として一筋の道を一直線に進んでいるとか、そういう展開ならありかもしれませんが、あまりにスムーズすぎるような気がします。
もっと回り道したり、違うイベントがあったりしてもいいかもしれません。
あとアルの呪いが洞窟の中で「破魔の歌」で解けたのかどうかがのちのちの魔法受託のときによくわからなくなってしまったのも問題だと思います。私が何か解釈を間違えたのかもしれませんが。
そしてこれを突っ込んだら元も子もないと思ううえに、私の意見ではないのでどうなのかな……? というのはあるのですが、一般的にレトロRPGの形式をとったような仲間を集めてダンジョンをクリアし、ラスボスを倒す~というストーリー構成は投稿では通らないそうです。そう本に書いてあった、程度なので確かなのかどうかはわかりません。
それを考えていらっしゃるのか、それともあくまで趣味と割り切っているのかで今後の展開を考えてみるといいかもしれません。
以上のことを踏まえて、まとめの感想になるのですが。
ボトルアップはまだ駆け出しの冒険者たちが魔法を手に入れたところで、これからどうするのか、まだまだ可能性の幅がいっぱいいっぱいあるお話だと思います。ぜひとも愛と勇気で乗り切る英雄への道を突き進んでほしいなあと、勝手に全部、何かのゲームを思い出すような説明をさせていただきました。
正直私にはこういう素直なキャラたちも、素直なストーリーも書けないので、なんだか少し和んだ気持ちになりました。よくも悪くも、安定したお話だと思います。
それでは、このたびは素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございました。
またのご依頼をお待ちしております!
ヒロ様、このたびはご依頼ありがとうございました。
掌編「餌付けされる日」を拝読させていただきました。
ヒロ様の素敵小説のアドレスはこちらです。
http://bungeisen.main.jp/novel/ezuke.html
餌付けって響きでなんとなく誰かが飼われるお話なのかな、禁断の香りがむんむんのお話なのかしら、ドキドキと胸をはずませてリンク先を読むと、最初の時点で何かを間違って両手を緊縛しかかっている主人公。
ほうらほうら! これはきっと緊縛プレイのお話なんだよ。とまったく見当違いなことを考えていました。本当お恥ずかしい。
読み終わったときに感じたというか、浮かんだ言葉は「不適材不適所」ってやつなんですよね。
適材適所にみんなが配属されれば、問題は比較的少なく終わるはずなのに、これだけ不景気な時代になるとみんなが自分にとって心地よい環境、適当だと思える職場に行けるわけではない。
主人公は効率よくルーチンワークをしていくことや、営業で人と人のコミュニケーションをしたりするよりも、どちらかといえば頭を使うことや企画する仕事とかのほうが得意なのかもしれません。
大学院まで出たのですから、考えたりすることが苦なタイプではないと思うのです。
だけど何故かスーパーの食べ物を積み込む仕事や、直感を使うタイプの仕事に就かざるえなかった。
ある意味別の部分が鍛えられるチャンスだと思えるような人ならいいのですが、この主人公はどこかで
「ここは僕の居場所なのだろうか?」
と感じているように思えます。
もし明日、偉い誰かが「あなたを好きな仕事に就かせてあげるよ」って言ったら、彼はどんな仕事を選ぶのだろう。たぶん営業や荷造りの仕事をそれでも選ぶタイプではないはずです。やりがいのない仕事だとは思っていないけれども、やりがいのある仕事だとも感じていない。ただ就職できる場所が本当に限られている時代だったから、選ばざるえなかった職場。
仕方ないとわかっていても、どこかで感じるジレンマ。それは「もっと自分らしく働きたい」って感じることなのかもしれません。
まあ、そんな不適材不適所な職場で居場所もなんもなかった彼にとって、主人公よりかは幾分かスマートに生きている高卒の絵里奈さんは学歴は自分より低いのに、生きる力はある女性。
言い方がちょっと違うかもしれません。ここで生きていく力がある女性ということですね。つまり彼女は比較的適材適所の場所にいるんだと思います。
そして主人公にちょっとした気遣いを見せるだけの余裕もある。
言葉はちょっとはすっ葉で、だけどそれが嫌味だと感じられないのはきっと彼女の言葉にどこか思いやりや愛情を感じるからじゃあないのでしょうか。
>「そ、餌付け。ペットなのだ君は」
けっこう失礼な言葉だけれども、なんというか不思議な気分になる言葉です。
繋いでおかないと、どんどん離れていってしまいそうな存在。絵里奈さん自身もきっと、主人公が本来ならば自分と同じ会社にいるのがおかしいと思っているのかもしれません。だからそのうち、辞表を書いてまったく違う世界に行っちゃうんじゃあないだろうか、と。
恋なのかどうかはわかりませんが、絵里奈さんは自分にとってちょっと可愛いと感じる同年代の男の人を近くに置いておきたいのかもしれない。
それは、「あなたは魅力的な人なんだよ」って言われているような気がして、「だから別の世界なら、あなたのことを必要としている人はいっぱいいるんだよ」とも言われている気がして、「だけど私はあなたにここにいてほしいんだ」って本音も語ってくれているような、そういうなんだかちょっとくすぐったい気持ちになるような響きが含まれているよなあと感じました。
絵里奈さんは女性としてはとても魅力的な人です。思わず私も餌付けされたいと感じるくらい。ポッキーを兎のようにぽりぽりと食べるところも可愛らしい。そのくせ圧倒されるような感覚があるという、そのオーラもうらやましい(笑)
つまるところ働き始めの彼に、冷たい社会にさらされた後輩に、エールを送っているんですよね。
ただ「がんばれ」と言われるよりも、ずっとずっとぐっとくる言葉だなあと感じました。
心が温まるとはちょっと違うのだけれども、なんだか心の張り詰めた緊張が少しだけゆるむような、そんな素敵なお話だと感じました。
そんな感じで感想終わりです。
このたびは素敵なお話を読ませていただき、ありがとうございました。
またご依頼いただける機会があれば、他の作品にも触れてみたいなあと感じました。