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振り返って思うこと

私の感想ってためになっているんだろうか。
ちょっと嬉しい感想でも、改稿の役にたつ感想でも、なんでもいいのだけれども誰かを不愉快にさせたり、傷つける内容でなければいいなと感じた。
このブログの方針は基本批判めいたことは言わずに、各作者さんに興味をもってもらおうみたいなスタンスなのでゆるーい感じではあるのですが、もちろん個人的に投稿作品の下読みとか頼まれりゃ少しは辛口になるわけで。
人の感性に自分がどこまで突っ込んでもの言っていいのかってすごく難しい。
何か「この人はここが惜しいな」と感じて、欲が出て何か注文つけてるときの私は、とても謙虚さに欠けていると感じるのです。

ツイッターのリツイートで流れてきたのですが
「あなたの言い分はわかるがこれじゃ伝わらない。こうしたらどうだろうか?」は聞く価値があるけれども、「あなたの言い分は気に入らないから、私好みに変えろ」は無視してよい。
のような内容にすごく同意してしまいました。
私はなるべく、その人が何表現したいのか汲み取るように努力しているけれども、それでも誰かに不愉快な思いさせていたら嫌だなと感じた。

そんなだらだらした呟きでした。
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あんのーん様 「山吹の門」

あんのーん様のサイト
http://novelz.blog4.fc2.com/

「山吹の門」
http://novelz.blog4.fc2.com/blog-category-9.html


あらすじ

俊介のおばあちゃんは拝み屋。引っ越してからしばらくしたある日、おばあちゃんの家を訪ねた俊介は、山の奥で幼い頃想いを寄せていた少女に会う。


感想(ネタバレあり)

「俺の名前ね、画家からとったんだ」というシーンが好きなのですが、俊介という画家はどんな絵を描くのだろうと思い「俊介 画家」でググッてみたのですが、何人かひっかかって結局どの画家なのかわからなかったという。俊介って名前は絵に愛される名前ってことですね!

伽倻子ちゃんが死んだ人で、俊介が生きた人で、そしてお伽話で黄泉の国から妻を連れ帰った夫の逸話となぞらえて俊介の迷いや葛藤が語られる――
個人的には夫や俊介の愛がなかったから伽倻子や妻から逃げたわけじゃあないと思うんですよね。独身の間は自分が無理すれば友達のところに駆けつけることができるけど、結婚したら家族が最優先になるようなのとちょっと似ていると思う。「限界」ってものを受け入れなきゃ人間は成長できないと思うんですよね。
だけど俊介はまだ若い。そりゃそうだ、まだ未成年だもの。ともかく俊介の年齢だと、「本当に愛しているならば、伽倻子を見捨てないのが道理だ」という結論を出した。それゆえに俊介は黄泉の国で、自分には相いれぬはずの存在を無理やり享受して、それで苦しむ。
苦しんだ末の答えが、安易な答えに落ち着かずに(なんかの奇跡が起こってめでたしめでたしのような)無理なものは無理。できることは精一杯した、それでも無理。という、冷たいようだけれども大切な真理めいた終わり方――つまり俊介が伽倻子を置いて帰ってくるということですが、その結論に私はやたら満足したものを感じています。それでいいんだよ、よくがんばったね、俊介。って言いたくなった。
ホラーであり、お伽話のような不思議な世界観であり、淡い恋のお話のようでもあり……でも私はこれは、俊介が大切なものを失うことによって、一歩大人になる物語なのかな? とも思っています。
のちの俊介の人生は軽くしか語られていませんが、若い頃の苦い思い出はきっと俊介のそれからの生き方に影響を与えたのではないかと、ほろ苦い黄泉路ラブストーリーを興味深く拝読いたしました。

比紗由様、「遠くあの空のむこうに」

比紗由様のサイト
http://sorairosonoiro.web.fc2.com/index.html

「遠くあの空のむこうに」
http://sorairosonoiro.web.fc2.com/mokuji.html


あらすじ

愚鈍な王ハウレギに娘を嫁がせるように言われたゼオルは、息子のギリアムと将軍ゴドーに娘を迎えにやらせる。ゴドーは知らなかった。このときこの遣いでしかない旅が、長くなることなど想像だにしていなかった。


感想(ネタバレ)

ツイッターで何度もギリアムギリアムとうるさく騒ぎ立ててすみません。美形で頭もよくて、ふてぶてしくそして熱い男ギリアム。そしてちょっと寡黙だけれどもジリオンのことを大切に思っているゴドー。この二人めちゃくちゃ好き。ギリアムの不遜な態度とか、ゴドーの不器用な愛情とか、見ているだけでキャラを好きになれることまちがいなし。
ところがギリアムとゴドー以外のメンバーも素敵なのです。おばかな王様だけどハウレギも美味しい味だしてるし、ドルトーネが特にお気に入り。それぞれの人間がそれぞれの思惑――いや、違うかな。それぞれの感情で動いているって感じです。理論や理屈はおまけで、自分がどう生きたいかという姿に忠実なだけのような気がする。そのひたむきに毎日生きる姿が、とっても愛しいと感じる登場人物たち。
ギリアムの女装して拐われるシーンすごく好きです。実は私、あのままジリオンのフリをしてハウレギに嫁いで寝首をかくとかそんなのかとてっきり思っていたのですが、ともかくジリオン可愛いですね! おてんばなお姫様。ゼオルの息子娘はみんな美人なようで羨ましいです。性格美人でもあるし!
まだ始まって盛り上がる途中の、起承転結で言うなら承の段階ですからこれから先が楽しみで仕方がありません。ゴドーの活躍に期待しています。心から好きになった女のために立ち上がるんだ!
そんなテンションの高い語りでした。素敵な小説ありがとうございます。

恵陽さん、「銀杏に託して」

恵陽さんのサイト
http://www.geocities.jp/keiyo_u/top.html

「銀杏に託して」
http://www.geocities.jp/keiyo_u/kikaku/3rd/free-1.html


あらすじ

こんなSFみたいなことがあってたまるか。チャンスは一度しかないと言われて従うほかなかった。大切な親友と別れてまだ一週間。だけど今は、すべてが遠い昔のこと――


感想(ネタバレ)

銀杏が長生きな木だということは知りませんでしたが、考えてみたらでっかいイチョウの木がよく神木として立ってますね。深雪と多佳子ちゃんはちょっと多佳子ちゃんのほうが幼いイメージ。違うかな、深雪ちゃんが大人っぽすぎるんですね。ともかくいつも深雪ちゃんに心をたすけられる多佳子ちゃんが、未来に戻る前に彼女とつくった思い出の話。
実際にこんな話があったら信じられないと言う人が多いと思うんですが、深雪ちゃんはいつでも素直に真剣に話を聞いてくれる人。馬鹿にしないで、常識にとらわれないで、まっすぐな視線の持ち主なんだなって思いました。そんな深雪ちゃんだからこそ、小学生の頃からエキセントリックなことをいっぱい言っていただろう(当然未来からきたわけだしね!)多佳子ちゃんの理解者になれたのだと思います。
時間は一瞬にして過ぎ去り、だけど感情はまだ過ぎ去るには時間がかかる。悲しいなあと思っても、生きる世界がそもそも違った人たちが交わってしまったのだから仕方がない。そうは思っても心を通わせたものがなかったことになるわけじゃあないしね。
心は時間を超えるものだけれど、私は銀杏が時間を超えたんじゃあないと思っています。深雪ちゃんと多佳子ちゃんの心が時間や空間を飛び越えて繋がれたから、だから銀杏に意味がでてきたんじゃあないかなって。
これから過去の時代で生活していた多佳子ちゃんにとって、未来の時代でまた笑われたりすることもあるかもだけれど、そのときは深雪ちゃんの笑顔を思い出してほしいと思います。めまぐるしい変化の中で、変わらないものもあるんだよね。そういうお話だとかんじました。

あなたの小説、是非、読ませてください

こちらから依頼可能です。
http://eclairs.sakura.ne.jp/yomasete.html


好きなジャンル:
サスペンス、ファンタジー、切ないストーリー、楽しいストーリー、読み切り、掌編

苦手なジャンル:
グロいもの、ホラー、あまりに長すぎる大河ドラマ

原稿用紙1000枚を突破する大河ドラマはお断りさせていただく場合もあります。
R18はたぶん平気だと思います。グロテスクな表現がたっぷりあるものは残念ですが苦手なのでご遠慮させてください。

 

感想は一週間~遅くとも一ヶ月以内には送るようにします。
当人斜め読み人間ですので、丁寧に読んで欲しい場合はその部分を「ここ見どころ!」と書いておいていただけるとありがたいです。
何も役に立てないとは思いますが、相談ごと、アドバイス等欲しい場合はその旨も記しておいていただけますと助かります。