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ベロニカは死ぬことにした

「ベロニカは死ぬことにした」 / パウロ・コエーリョ

正直、色々わからなかったと思ったのが感想かもしれない。内容がわからないという意味ではないです、涙腺が崩壊した理由が全然わからず、自分どうしたのように感じた作品。
悲しさが伝わってきたって感じじゃあなかったです。大して感動的な名台詞と自分の心では思っていなかった。なのになぜか涙していた。
どこで泣いたかっていえば、最後のあたりでエドアードが楽園の話をするあたりから涙が止まらなくなったのだけれども。変化のない毎日というのは私は体験したことがなかったので、幸せでも不幸でもないことに絶望して死ぬというのは遠く及ばない感覚だった。だけど読み終わった頃にはその絶望が理解できたような気がした。ドラマチックでない人生の残酷さのようなものを。
ベロニカが5日で死ぬと言われているのに、最後の一日をエドアードのために捧げた――これの解釈ってなんか色々つけられそうでつけられない。つまらない人生の最後に意味があった、としか言いようがない。私はベロニカの見つけた意味がいい意味だったかどうかはわからないけれども、ベロニカにとっては救いであったと感じる。
世の中には死ぬほど退屈で絶望的な人生に、耐えられずに死んでいく人もいるのだなということを理解した。私には遠くおよばない感覚だけれども、それでも彼女たちの絶望と、かすかな希望のようなものを感じたのかもしれない。
それが涙の理由なのだとしたら、それは素敵なことだと感じた。

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