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有沢翔治さん、「盗撮魔」

「盗撮魔」のURL
http://www5b.biglobe.ne.jp/~detect/suiri/suiri24.html

あらすじ
萌はある日、大学の図書室で不審な行動をしている少女を発見する。
彼女が興味を持っていた本は「ピンホールカメラの作り方」
部屋を盗撮された彼女を付け狙っていたのは誰なのか、ちょっと不適応気味の探偵が勝負に挑む。


感想

感想を書くのが難しいなあ……と思いました。
もしかしなくてもこれは(作中の)有沢くんのための物語って感じがしたので、有沢さん(作者さん)がどのくらい有沢くん(有沢くんと書くときは作中の登場人物のことを指すとします)のことを考えたり入れ込んだりしているかによっては的外れなことは言いたくないな……のような。そんな前置き。
有沢くんは悪を裁くための名探偵ではなく、なんというか罪を犯した人になったつもりで考えているのかな? なんて思いました。彼の視線は「不思議」や「謎」を解くというスリリングさに向いているのではなく、どうやったらこの事件が「解決」するのかというところに視点を向けているような気がする。だから有沢くんは誰かを裁くことはしないんじゃあないかな? なんて勝手に思いました。
神経の細さとストレスの弱さは私も有沢くんと似たようなもんだと思うのですが、非常に好感の持てる青年だなという感じ。物語のあらすじを書けば、たしかにピンホールカメラを追い続ける内容なのですが、ところどころ出てくる名探偵有沢くんのシーンだけ、退色した世界に色味が指すような気がしました。そのせいか、私は有沢くんのための物語なんだなと思ったんです。
逆を言っちゃえば、他のキャラが薄くて誰が誰なんだか、萌ちゃんと有沢くん以外はよくわからなかったという難点もあるのですが(冒頭の登場人物紹介には助けられました)有沢くんのための舞台であり、物語であり、彼の語りたいことや生き方を表すためにこの世界が必要なのだとしたら、それは有沢くんにとっても、そしてこの物語を読めた私にとっても幸せなことだと思うのです。

最後の台詞や、そこに行き着く真相や過程、そういったものが、ミステリーとしてというよりも、有沢くんや有沢さんの信じているものをあぶり出すための道筋なんじゃあないかな? などと、思った次第です。
とても面白かったです。有沢くんの活躍を他にも見てみたいなと思いました。
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